西宮北口 顎関節症の状態
2018-03-15
寄与因子が多数集まることで症状を起こす顎関節症
顎関節症の状態は現在4つに分類されていて、最も多いのは関節内にある関節円板というクッションが前方にずれることで発生するカクンカクンという音が出る状態です。
また、ずれがもっと大きくなることにより、大きな口が開けられなくなる状態もあって、口を開けたり食品をかもうとしたりすると痛みが出ます。
この2つの状態が全体の60%程度あって、それ以外には顎関節自体に痛みはないけど、下顎を動かす筋肉がうまく働かなくなって、口を開けようとすると頬やこめかみの筋肉が痛むという状態もあります。
それから、関節円板のずれはないけど、口を開けようとすると顎関節が痛む捻挫に似た状態があって、これは長年症状が続いている方や高齢者に多くみられます。
こうした症状が見られる場合には発症していると考えるべきです。
ちなみに発症するのは女性が多くて、年齢としては10歳代後半から増加して、20~30歳代で最大になり、その後は年齢が増えるとともに患者は減少します。
ただ、症状が見られるとしても痛みや口の開けにくさが一時的だったり、音だけで他の症状がなかったりするのなら治療の必要はないとも考えられます。
ちなみに、音だけでなら人口の約20%近くの人が顎関節の音を持つとされていますし、実際に治療が必要になる人は症状を自覚した人の中の約5%程度と言われています。
しかし、親知らずの炎症や他の病気でも同じような症状が見られることもあるので、他の病気で症状が起こっていないことを確認することも必要です。
ですから、顎関節や筋肉・口の中の診査をはじめ、必要に応じてエックス線撮影やCTによる骨の異常の有無、MRIで骨以外の関節構造や筋肉の問題について調べる場合もあります。
顎関節症が発症する原因は何なのかというと、昔は噛み合わせの悪さと考えられていましたが、今では単純に噛み合わせだけではないと考えられるようになっています。
では、本当の原因は何なのかというと、実は原因をひとつに絞ることができなくて、世界的に認められている原因の考え方は多因子病因説です。
それはどういうことかというと、関節や筋に負担がかかる要因は様々あって、その様々な要因がタイミングよくいくつか集まって負担が大きくなり、その負担が耐久力を超えると症状が出るという考え方です。
はじめに、顎関節や顎を動かす筋肉の構造的弱さがあって、それにより症状が出やすくなりますし、噛み合わせの悪さも寄与する因子になります。
また、転倒して下顎をぶつけて顎関節を傷つけたことがきっかけとなって始まることがありますし、不安の持続で筋肉の緊張が続き痛みを生じたり顎関節を傷つけたりといった精神的要因もあります。
それから生活や仕事などの日常生活の様々な面で現れる多彩な要因として行動学的要因もあります。
こうした大きなリスクとは言えない一つ一つの要因が、症状に対する寄与因子と言って、この寄与因子が多数集まることで症状を起こすほどの大きな原因となるのです。
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